全14話 R-15 2006-2011 完結済

グレー・ワールド

第8話 アミトエナ

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グレー・ワールド

第8話 アミトエナ

猫分儀スミレ

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ウィスティ様、
大丈夫ですか?

うん

いてて…

腰が…

こ、ここが…。

はい、ここが…

アミトエナ王国

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最後に来たときより
荒廃してるな…

ええ…

なぜだろう。
恐ろしいような…

どこか
懐かしいような。

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ああ…我々はずっと
間違っていたのだ。

『心の闇に潜り込み、
彼女のエイリアスを
救出する』

だが、クネノマヤは
ウィスティの心の闇
ではなかった。

ここが…この場所こそが、
ウィスティの心の闇なのだ。

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………

……

あ、あそこ…!

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アミトエナ人です!

仲間が集まってくるぞ!

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犬だ!

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ギャッ!

助かった、ボトカ。

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ジキミザク ラケ!

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……あれ?

クネノマヤ人の呪文は
アミトエナでは効きません!

さ、先に言ってー!

せいっ!!

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フン!

わっ!

な、なんだ?

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ウィスティ様!

くっ…!

降参した方が
良さそうですな…

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どこへ連れて
行く気でしょう?

さぁな。

これは…お城?

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ただの影だと思ったら、
実体があったなんて…

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ウィスティ!

メリッサ!

何しに来たの!

あなたを助けに
来たんだよ!

女王陛下……ご命令通り、
クネノマヤ人を捕らえました。
聖剣もここに。

ひとつの采が終わり、
新たな采への扉が開く…

ご苦労だったな、
ガビダエ将軍。

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アミトエナの
女王陛下…

私はクネノマヤ
王女です。

手錠はもう
必要ない。

よくここまで
来たな…

クネノマヤ。

お前が来るのを待っていたぞ。

女王陛下!今すぐ
こいつを殺しましょう!

この者こそ、長年
我々が追い求めた
クネノマヤの血…

お前たちは
黙っておれ!

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私たちはメリッサを
連れ帰りに来ました。

彼女と、私たち
全員の即時解放を
要求します。

メリッサ……顔も名前も
同じ人間が二人もいるとはねぇ。

そこの兵士に比べ
幾分年上のようだが。

………。

はじめ部下たちは喜んだよ。
憎き “英雄” がのこのこと現れ、
我々アミトエナ人の手に落ちたと。
まさか別人だったとは。

 お前は、この兵士が
“大戦の英雄” と呼ばれている
 わけを知ってるか?

私……詳しくは
知りません。

こっちへ来て見てみろ、クネノマヤ。

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あそこに見えるのが “柱” だ。
ごらんの通り、
結界が張られている。

あの忌々しい光のおかげで
我々アミトエナ人はあそこに入れない。

それどころか、我々は
クネノマヤにワープする
ことすら出来なくなった。

渡航手段を断たれた以上
戦争は終わり…

あそこに結界を張ったのが
その兵士だったというわけだ。

でも、両国を行き来する
のにどうして柱が…

柱は…この世界の核であると共に
二つの王国を結ぶ架け橋だ。

ワープホールを開いた場所が
どこであっても、必ず柱を
通じて物質伝送が行われる。

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柱は魔法力の源でもある。
あそこを塞がれて以来…

我が大地は痩せ細り、
民の力は衰えている。

……………。

だがせっかく……
クネノマヤ、お前は
ここにいる。

戦争の続きを
しようじゃないか。
お前と私で。

お互い、前菜はもう食べ飽きただろう?

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決闘だ。二人で楽しもう。

でも、私はただ……
あなたと殺し合いに
来たんじゃありません。

そう、お前は
メリッサを連れ戻しに
来たのだろう?

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ああっ、そんな…!

無くしたものを
取り戻したければ…

私を倒してみろ!

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あっ

どうした、
その程度か?

立て!
剣を取って戦え!

弱い…。クネノマヤ、
お前はそんなものか?

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記憶を失えば
力も失う……

哀れなものだな!
ククク。

………

なぜそれを?

知っているとも。今の
お前は何も覚えていない。

強かった
自分自身すらな!

ぐっ!

思い出せ!
力を取り戻してみろ!

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あの日を
思い出せ…

全身に力が
漲る感覚を。

あの日……そう、
あの雨の日のことを。

…!

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そうだ…

この感じ…!

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フッ……

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ハハハ!そうだ、殺せ!
そして失った全てを取り戻せ!

ウィスティ…。あの雨の日に、
一体何があったの?

私……私は……

!?

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なっ…何ですって!?

何だ…?
何をしている?

よぉし!

でぇい!

メリッサ!

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どりゃー!

やめさせろ!

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おのれ…

やめろ!

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いいか、よく聞け!
クネノマヤ!

お前はまだ全てを
取り戻してはいない。

これで終わり
だと思うな!

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…………。

シルビダエ大佐!

はっ!

そろそろ今の階級にも
飽きただろう?

は……い、いえ…
自分はそんな……

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昇進だ。お前を将軍に任命する。
最初の仕事だ。それを片付けておけ。

ああ、これが
お前の選択なのか?

アミトエナとクネノマヤ
二つの ”無透明の国” の
統一は成されず………。